【全員協議会と本会議】
2021年6月10日、全員協議会が開催されました。行政から議会に対して状況報告や今後の施策について報告が行われます。また午後からは本会議が開催され、提出された案件について議決をおこないました。
1)有線放送の解体費用について
工事請負契約を指名競争入札にかけて解体費用は、6,409万円となることが決まり、午後の本会議で全員賛成で承認しました。当初は8,500万円あまりの予算が計上されましたが、入札にかけることで安価に済んだ面もあると思います。これについては過去、有線放送の剰余金でまかなえる、という説明も前期の議会でなされていました。結果的に、解体費用が高額になることは市場価格に左右されるため致し方ない場合であると思います。しかし、費用について高額になる見込みが分かっても、議会への報告や相談が遅れたことに批判の意見もありました。今後こういうことがないように、車の両輪と言われる議会と行政が知恵を絞って解決に結びつくよう、早めに相談されることをお願いします。
2)竜王町版シティプロモーション
3月議会の一般質問では、町ホームページで町外の方に向けてPRするまとめサイトのようなものを作っては、という提案をしました。特に移住定住において行政のホームページは、情報の要です。今年度は「竜王町版シティプロモーション」と題して、発信にあたってのガイドラインを作成する旨の報告がありました。指針の作成後は、動画や写真などPR力の強いメディアを通じて、魅力発信を行っていくという計画です。若手職員からも意見を聴取して指針を作成したい、という声もあり非常に期待しています。個人での発信力に比べて、行政にはネームバリューや情報集約という力もあります。より良いものになるように逐次意見を行っていきます。
3)「チョイソコりゅうおう」について
デマンドタクシーとして町内を循環している「チョイソコりゅうおう」は4月から有償化となりました。現在の利用者数・利用状況について説明を伺いました。とくに利用が多いのはフレンドマート周辺(買い物・クリニック・役場関係)です。70〜80歳代の女性の利用者はとくに多く、当初の目的であった買い物や通院の支援等には一定の利用があるという話でした。一方で会員数は797名で、65歳以上の人口が3,369名であることを考えると、まだまだ普及も、という話でした。
多世代同居型が多い竜王では、買い物や通院支援は家族内で行う、という側面もあると思います。有償化で利用者が落ち込んでいるという話もありましたが、どちらかというと利用に際しての心理的な壁のようなものがなく、頼みやすい、頼むことに抵抗がない、という環境づくりも大切であると思います。
説明後には、利用料収入をどう捉えるのか、という質問をしました。月間の売上は7〜8万円前後です。これを高いと見るかどうかは色々な議論があると思いますが、単に「無料という訳にはいかない」という発想で料金を徴収するなら、今後は値段についても細かく検討する必要もあるのではという話をしました。定期的にチョイソコりゅうおうについては今後も報告が行われる予定です。
4)道の駅アグリパーク竜王の拡充
今年度はアグリパークに近江牛の販売所「ミートショップ」の開設やバーベキューテラスの拡充などが行われる予定です。
5)ふるさと納税返礼品「近江牛」の地域資源認定について
先日から報道されている、近江牛を県内全域でふるさと納税の返礼品として扱えるようになる方針についてです。すでにニュースで言及されているように、返礼品に使用する近江牛の枝肉の格付けはA4・B4以上とする、という大きな変更点がありました。これによって、肉質の良くないものが「近江牛」として届けられることはなくなり、ブランド価値は担保されることになります。
一方で、たとえばA4等級とは100グラム1,000円以上の高価格帯のお肉でもあります。ふるさと納税で人気の1万円ほどの寄付額の返礼品(3,000円以内)で、どのように魅力的な返礼品を発信していくのか自治体の工夫も必要になってくると思います。滋賀全県で公式に近江牛を返礼品として取り扱えるようになり、近江牛の出荷額は総じて向上し、産地である竜王にも恩恵はあると思いますが、ふるさと納税の寄付額という視点では、手探りの部分もまだまだあると思います。竜王町は「竜王産の近江牛」を発信していきたいという話も聞いています。パイの奪い合いではなく、独自路線で認知されるよう活動することを応援しています。