2022年3月17日

【予算決算委員会】

今週行われた新年度予算に関する予算決算常任委員会の審査が終わりました。

予算委員会は、本会議(議場)で提出された予算書を、委員会室で詳しく検討するというものです。

議場でも、言葉のやり取りは行われますが、比較的カジュアルな雰囲気で委員会でのやり取りは行われます。

そのため、各議員の個性や政治的関心が最もよく現れるのは、予算委員会での質問のやり取りであるとも言えます。

質問は各部門ごと(総務・産業振興・教育委員会等)に行なわれ、最初に各担当課から新年度の主だった予算(新事業があればそのこと)について説明をうけ、質問へ移ります。

今年度の主な事業と質問は以下の通りです。

◯コンパクトシティ化構想

新年度予算ではコンパクトシティ化構想(小学校移転新築および中心核整備事業)に関連して、約8.1億円の予算が計上されています。主な事業は二つあり、用地取得(5.9億円)と基本設計(2.2億円)です。

◯重曹的支援体制の構築

世に言う8050問題(80歳の親と50歳の子、老老介護ではなく、80歳の親が引きこもりなどの50歳の子の面倒を見る、ということ)など、これまで行政があまり関わって来なかった部分への働きかけが行われます。8050以外でも単身世帯でも孤立してしまっている方なども自立支援の対象として後押しをします。これに伴い「自立支援課」という課の新設が行われる予定です。

◯ボルダリング選手の育成

2025年の滋賀国スポ(旧の国体)は、竜王町はボルダリング競技の開催地となっています(現実、これに関連し常設の競技建設がドラゴンハット横で行われています)。残り3年となったりことを踏まえて、これまでも行ってきた選手養成について、地元から国スポ選手を輩出しようということでターゲットエイジ事業が行われます。これは3年後に中3〜高3生徒になる子どもたちに、競技活動の補助を行うというものです(8名に計50万円)。私はこの金額では少ないくらいだと思いますが(ジムの利用料の補填にしかならないため)、ぜひ少年の部で県代表の座を射止めて欲しいと思います。

◯防災用備蓄の更新

来年度に消費期限切れとなる防災用の飲食料の更新(買い直し)が行われます。なお、フードロスがよく言われる昨今なので、期限を迎える物品については無駄にならないよう配布等検討されるようお願いをしました。

◯若者も暮らしたくなる定住のための住まい助成

現在竜王町には、子育て世帯等に対して家賃補助とリフォーム補助が行われています。新年度予算では昨年度より減額されて計上されていたため、予算決算常任委員会では実績を伺い、予算の効果について説明を受けました。

令和2年度は1299万円、3年度(見込み)は1146万円となったため、実績を踏まえ令和4年度は1,300万円を計上しているとのことでした。

また、申請に当たっては「5年は町内に住む」という誓約が必要となりますが、令和1〜3年度にかけて4件の中途での転出がありました(補助金は返還されています)。全体の交付件数140件の4件のため、定着率は高いという説明でした。

役場の説明は非常に納得できるものですが、この家賃補助という制度は交付されている地先が小口地先(松が丘交差点付近の集合住宅)に100%となっています。裏を返すと、家賃補助の対象となる町内の賃貸住宅が少なすぎる、ということです。ひいては特定の民間企業への補助に終始しているとも言えます。それは良くないことなので、民間投資の拡大を促すために、役場にはこの事実を大きく宣伝して頂きたいと思います。賃貸住宅の需要はあり、家賃の補助率も高く、竜王は集合住宅を作るには穴場だということです。

◯西幼稚園校舎を学童に改修

竜王西幼稚園は4月の認定こども園化によって竜王幼稚園(綾戸地先)に統合されます。現在の西幼稚園の施設は、今後学童保育所5クラスを運営するために改修工事が行われます。工事や設計に関連し約1.5億円の予算が計上されています。

5日間に渡って行われた予算決算常任委員会は、一般会計は賛成多数、特別会計については後期高齢者・介護保険事業は賛成多数、他の議案は全て全員賛成で審査を終了しました。